【まとめ】半導体チップとは。なぜ重要?Huaweiが受けた制裁とは。

どうも、台湾で通信工学を専攻しているやおです。

最近は”M1チップを搭載したMacBookのパフォーマンスが凄い”ということが話題になっていますね。

そもそもM1チップに代表される半導体チップって

ARMの設計を利用しています!

5nmプロセスで製造されているよー

アメリカの制裁でHuaweiが最新チップを製造できない!

などなど…意味わかんなくないですか?僕は分かりませんでした!

ということで半導体についてさっぱり分からないという人に向けて半導体とはなんぞやということをまとめていきます。

はじめに

最初にハッキリさせておきますが、この記事で扱う半導体チップとはプロセッサやSoCなどを指します。

簡単に言えば

  • Intelチップ
  • Apple A・Mチップ
  • Huawei Kirinチップ

など、いわゆる “パソコンやスマホの頭脳” です。

主な工程

半導体製造の主な工程は

の3工程です。

実際にどのような会社がそれぞれの工程を担当しているか分かったほうがイメージしやすいと思うので、表を作成しました。

 

簡単に各社の特徴をまとめてみます。

Intel

 

  • 設計から製造まですべてを自社で完結できることが最大の強み
  • 最近は製造プロセスにおいてTSMCに遅れをとっていると言われている
  • AppleがMacに搭載するチップをインテルから自社製のSoCに移行するなど、苦しい状況

 

ARM

 

  • 主にモバイル向けの省電力・高性能チップの設計をして、ライセンス料でボロ儲けしている

 

TSMC

 

  • 製造プロセスのみを担っている。半導体製造受託で世界シェアの56%を占める圧倒的王者。

 

「設計→開発→製造」の工程の中でもっとも競争が熾烈なのが”製造”です。

近年の超小型化された半導体チップを製造できる企業はIntel・TSMC・サムスンの3社にほぼ限定されており、今でも各社が莫大な資本を投資し続けています。

 

近年の潮流

モバイル市場の急成長

近年の半導体業界で主役となったのは間違いなくスマートフォンです。

販売台数の成長が鈍化していたパソコン市場に代わり、スマートフォン市場が爆発的に成長しました。

こちらが2007年以降の世界のスマートフォン販売台数の推移です。

Statistic: Number of smartphones sold to end users worldwide from 2007 to 2021 (in million units) | Statista
Find more statistics at Statista

近年その成長に陰りは見えるものの、これほどの急成長は各社に莫大な投資を促しました。

それにより、モバイル向けのSoCの性能は急速に進化しました。

例として歴代iPhoneのベンチマークのマルチスコアの推移をご覧ください。

このように、市場の成長に合わせて性能もウナギ登りに上昇してきました。

M1チップへの移行

上記のようにモバイル向けに「省電力・高性能」を追い求めてきた各社。

あるときAppleは気が付きます。

あれ、もうパソコンに搭載できるレベルに高性能じゃね?

実際はもっと綿密な計算のもとで行動していたと思いますが、

  • インテルチップの成長への不満
  • 自社チップにすることでコストが削減できる
  • Macに特化した設計ができる

など、様々な問題を解決できるAppleにとっては念願とも言える移行でした。

Huaweiへの制裁

米中摩擦を受けてアメリカから制裁を食らっているHuawei。

特にスマホ事業の苦境が報じられていますが、その理由は大きく2つ。

  1. GMS(Google Mobile Service)が使えない
  2. TSMCと契約できない

①は単純に”Googleのサービスが使えない”という制裁です。HuaweiのスマートフォンではGmailやGoogleマップなどのGMSが使えません。

本題は②の制裁です。

下の表で言うところのHuawei → TSMCのラインがアメリカの制裁によって封じ込められました。

もちろんインテルもサムスンも代わりに製造してくれません。

唯一の解決策は中国企業で最先端の製造技術を持つ企業を養成することですが、一朝一夕で追いつけるような技術ではありません。

つまりHuaweiのスマホ事業が苦境に陥っている最大の要因は「スマホの頭脳であるチップセットを製造できない」ことなんです。

まとめ

要点

  • 半導体チップの工程は設計→開発→製造の3ステップ
  • アップルのM1チップはパソコン用チップ→モバイル用チップの転用
  • Huaweiの苦境は先端技術を持つTSMCとの契約がアメリカによって制裁されたから

いかがでしたか。

IoT社会が進むにつれ、半導体チップの重要性は今後ますます上がっていきます。この記事で少しでも知識をアップデートしていただけたら幸いです。