皆さんは


などの言説を耳にしたことはありますか?
しかし今回解説するMMT・現代貨幣理論はそれらの考えを真っ向から否定し、日本に財政問題は存在しない!と謳っているんです。
ということでこの記事では
- MMTって一体ナニ!?
- そもそも貨幣って何?
- 国の借金って?
という疑問を徹底的に解説します。
世界のケイスケ・ホンダも注目してるんだよってことで早速学んでいきましょう。
MMT(現代貨幣理論)とは
そもそも、MMTというのはModern Monetary Theoryの略称で、日本語訳が”現代貨幣理論”です。
つまり、MMTというのは”貨幣って本当はこういうものだよ” と解説している理論にすぎません。
なので政治的に保守だリベラルだなどとカテゴライズされるものでは全くありません。
政治嫌いなあなたも安心してください笑
とはいえ「政府はいくらでも好きなだけ財政支出をすることができる」と聞いたら普通の感覚では

実際に財政破綻している国もあるよ!
という疑問や反感を抱くことと思います。
しかし、MMTとは決して”好きなだけ金を刷れるぜぇ!”などと主張しているトンデモ理論ではありません。
MMTの「政府はいくらでも好きなだけ財政支出をすることができる」という主張にはいくつもの前提条件が存在します。
- 自国通貨を持っていること(例;¥日本円、$米ドル、£英ポンド)(反例;€ユーロ)
- 変動相場制であること(反例;中国人民元)
- 国債が自国通貨建て(反例;アルゼンチン、ロシア)
- インフレ率が許す限り
よってMMTは、”①〜③の条件を満たす政府が、④の条件のもとで好きなだけ財政出動できる”と主張しているんです。
財政出動っていうのは、国会で話し合われて決められる国家予算を執行することです。
そこで、“そもそも予算を決めて財政出動したから何なんだ” 問題を解説します。
貨幣とは
貨幣とはって…そこからかよ…と思う気持ちは痛いほど伝わってきますが、大事なことなので説明させてください。
ではまず質問します

いかがでしょう。
因みに「造幣局で、機械をガシャンガシャンと動かして」というのは不正解です。
正解は…
- 銀行で個人や企業が借金した時(融資を受けた時)
- 政府が国債を発行した時
です。
これを1から説明すると、銀行の成り立ちから説明しなければいけないので割愛しますが、国会での答弁において日銀の偉い人も認めている揺るぎない貨幣創造の事実です。
- お金は借金によって生み出され、借金の返済によって消滅する。
という事実をぜひ知ってください。
決して銀行は僕たちが預けている銀行預金を誰かに貸し出しているわけじゃないんです。融資をする時に、通帳に融資額を打ち込むだけなんです。その時点でお金が創造されます。
そもそも借金とは投資することであり、資本主義というシステムが借金=投資によって経済成長をするものなんです。
よって、資本主義によって経済成長を成し遂げてきた国は例外なく国債の発行額も増え続けています。
国の借金 という嘘

“お金が借金によって創造される”ということを知っていただいた皆さんに、もう1つ驚愕の事実をお教えします。
それは…
誰かの負債(借金) = 誰かの資産
なんです!
……当然ですよね。
ピンとこなかった人も少し考えれば分かるはずです。
もしあなたが友達から1,000円を借りた場合、あなたは1,000円の返済義務という負債を負い、友達は1,000円分の貸付金(資産)を手に入れることになります。
- 誰かの負債(借金) = 誰かの資産
という等式はお金の貸し借りにおいては必ず成り立ちます。
「国の借金」は完全な誤訳
テレビなどでよく耳にする「国の借金」という用語。
この用語の正式名称は英語で”Government debt “。すなわち”政府の負債(借金)”です。
ここで先程の等式を思い出してください。
- 誰かの負債(借金) = 誰かの資産
ここで当然のように疑問を持ってほしいんです。
政府の負債ってことは、だれの資産なの?ということです。
結論を簡潔に言うと
です。
実はこのケースにピッタリ一致するような出来事を日本国民は最近経験したはずです。
そう。10万円の特別給付金です。
あれは私たちから徴収した税金を配ったわけじゃありません。政府が補正予算を組み、国債を発行したことで私たちの銀行口座に10万円が振り込まれたわけです。
まさに
- 政府の支出 = 民間の収入
が成立した好例です。
ということは「国の借金が大変だからPB(プライマリーバランス)を黒字化しよう」ってよく聞くと思うんですけど、言い換えると「政府の収支を黒字化させるために民間を赤字にしよう」ってことなんです。

ということで次回は「日本が財政破綻をしない理由」について解説していきます。