MMT(現代貨幣理論)を理解しよう④ 〜ビットコインは日本円に代わりうる存在か?〜

  • 2020-11-29
  • 2020-11-29
  • 経済

前回の「MMT(現代貨幣理論)を理解しよう③」では

  • インフレ・デフレの起きるメカニズム
  • MMTが主張する“インフレ率によって制限される財政支出”の意味

を解説しました。

そこで今回は

  • インフレ率になるまで無制限に国債が発行できるなら、税金はいらないのか
  • ビットコインは日本円に代わりうる存在か

について解説していきます。

税金の意義

まず初めに、よく勘違いされていることですが…

予算は徴収した税金に、足りない分の国債を足して執行している…訳ではありません!

なぜか。

例えば今年2020年の納税額はいつ確定すると思いますか?

それは2021年の2〜3月、確定申告の時期です。

すなわち政府は(理論上は)税収などなくても予算執行が可能なんです。

では税金の意義とはなんなんでしょう。

結論から言うと税金には主に4つの意義があります。

税金の意義

  1. 景気の停滞や過熱に対処するスタビライザーとしての機能
  2. 富裕層から貧困層への所得分配機能
  3. 罰金(マイナスインセンティブ)としての機能
  4. そもそもその国の通貨を決定的なものにする機能

ではそれぞれメッチャ簡単に解説していきます。

①スタビライザー

スタビライザーなんてカッコよく言っているけど、要は”調整機能”のことです。

  • 経済が落ち込んでいるときは減税して、経済を活性化させる。
  • 経済が加熱している時は増税して、バブルになるのを防ぐ。

という役割です。

この原則1つとっても最近の2度の消費増税は悪手の中の悪手でした。

②格差是正

これは一番わかり易いのではないでしょうか。

お金持ちからたくさん税金を取り、貧困にあえいでいる人を助ける役割です。

この観点においても消費税は最悪な税金です。

所得200万円の人は所得のほとんどが消費まわるため、実質所得の全てに消費税を課せられます。

一方、所得が1億円ある人が1億円消費にまわすでしょうか。

つまり消費税は低所得者に厳しい税金なんです。

③罰金

これも忘れてはいけない税金の持つ役割です。

酒税、たばこ税、相続税…etc…

これらは間違いなく「飲酒への罰金」「喫煙への罰金」「財産贈与への罰金」です。

この観点においても消費税は最悪です。なぜなら「消費への罰金」なんですから。

④通貨を通貨たらしめる

この機能が今回の記事の副題にも関係する機能です。大事なことなので詳しく解説していきます。

日本人はなぜ円を使っているのか

そもそも皆さんってなぜ日本円を使っているのでしょうか。

因みに僕はあまり使っていません。なぜなら僕は台湾に住んでいるからです。

 

皆が使っているからじゃない?

という意見もありますが、それなら円が制定された当時の人々が円を使ったという事実を説明できません。

そろそろ皆さん気付いているかと思いますが、それこそが税金の役割です。

 

日本国においては我々は日本円で納税しなければいけないから、日本円を使っているんです。

 

ドイツなどのユーロ圏の国々でなぜ各国の国民が自国の通貨からユーロへ切り替えたのか、それはユーロじゃないと納税できなくなったからに他ならないのではないでしょうか。

 

ビットコインは日本円の代わりになるか

よくちょっと怪しいビジネス系の人が

円はオワコン。これからはビットコインしか勝たん☆

というようなことを言っていますが、僕は非常に懐疑的に見ています。

投資としては別ですが、ビットコインが日本円や米ドルなどの通貨に取って代わることは無いでしょう。

理由は簡単でビットコインでは納税できないから。

自国でコントロールが出来ず、価値も不安定なビットコインでの納税など国が認める可能性は0でしょう。

最後に

いかがだったでしょうか。4回に分けてMMTの主張を解説してきました。

少しでもMMTに対しての理解が深まったなら幸いです。今回の記事では言及できなかったこともたくさんあります。

興味を持たれた方は日本におけるMMTの急先鋒ともいえる三橋貴明さんの動画を見ていただけるとより理解が深まることと思います。

ありがとうございました。