【最新】「逃げ恥」「アンナチュラル」…いま最も旬な脚本家 「野木亜紀子」作品まとめ

2020年1030日より全国公開された映画「罪の声」。

超話題作「鬼滅の刃」の影に隠れがちではあるが、公開3日で興収2億5800万円をあげる好スタートを切っています。

星野源&小栗旬の初共演がクローズアップされがちですが、今回注目するのは脚本家の野木亜紀子さんです。

この記事では

  • 野木亜紀子ってどんな人?
  • 彼女が脚本を書いた作品

について深堀りしていきます!

野木亜紀子さんってどんな人?

野木亜紀子さん、いまドラマ好きでこの名前を知らない人はいないという程、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの脚本家なんです。

そんな人気脚本家について公式にアナウンスされている情報は

  • 1974年生まれ
  • 東京都出身
  • 東京映画大学卒業

ということぐらいのようです。

しかし得体のしれない謎の人物というわけではなく、Twitterやラジオなどでも頻繁に露出しています。

全ドラマ作品まとめ

2020年11月現在、一般大衆まで届く形で世に出た作品はドラマ14・映画5本となっています。

今回は全てのドラマ作品をできるだけ完結に紹介していきます。

フェイズ1

さよならロビンソンクルーソー(2010/フジテレビ)

1作目。野木亜紀子さん記念すべき初作品である本作。第22回フジテレビヤングシナリオ大賞において、応募総数2,286編の中から大賞を受賞したとのこと。

やっぱりこのときからなにか光るものがあったんでしょうね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/さよならロビンソンクルーソー


幸せになろうよ(2011/フジテレビ)

2作目にして早くも「月9」に進出します。といってもプロット協力という形なので、あまり深堀りはせずに次に進みます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/幸せになろうよ


ラッキーセブン(2012/フジテレビ)

3作目もフジテレビの「月9」枠の作品になりました。

今回は他の脚本家さんとの共同脚本という形式でした。とはいえ月9作品を任せられるまで信頼を積み重ねていることがうかがえます。

このあたりから、作品自体を知っている、あるいは見たことのある人も増えてくるのではないでしょうか。

実際平均視聴率も15.6%と評判の高かったドラマでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ラッキーセブン_(テレビドラマ)


主に泣いてます(2012/フジテレビ)

4作目。こちらは知る人ぞ知る作品でしょう。はい、正直に言うと僕もこの記事書くために調べるまで知りませんでした。

23:10〜という放送時間のせいもあるでしょう。菜々緒さんの初主演作というトピックもあるのですが、ドラマとしては平均視聴率5.3%でのフィニッシュです。

一番の特徴はこの作品が野木亜紀子先生にとって初の原作の実写作品だったことでしょう。この作品を機に積極的に実写作品の脚本も務めるようになります。


ここまでの4作品を、フジテレビに発掘され、育てられたフェイズ1と(勝手に)制定します!


フェイズ2

空飛ぶ広報室(2013/TBS)

引用:空飛ぶ広報室公式サイト

5作目でついにTBSのゴールデン帯に進出します。

この作品はご存じの方も多いのではないでしょうか。なんといっても主演が新垣結衣と綾野剛。そして防衛省・航空自衛隊の全面協力のもとで作られた小説が原作のドラマなんです。

そんな大作をTBSドラマ初参加の野木さんが単独で脚本を担当しました。

視聴率は全話平均で12.6%。未だに根強い人気がある作品です。

Amazon Prime Videoで配信中です。


図書館戦争 シリーズ(2013~15/TBS)

引用:TBSチャンネル

6作目。有名小説の実写シリーズ。岡田准一と榮倉奈々のW主演。ドラマ1クール・映画2本が同一キャストによって実写化された作品。

それら全ての脚本を野木さんが担当しました。

今作が野木さんにとって初の映画作品でもあったんですよね。

有名小説の実写化というだけあってメディアでの告知が大々的に行われた一方、作品としての出来は今ひとつな印象があります。


掟上今日子の備忘録(2015/日本テレビ)

7作目。人気原作漫画の実写作品となる今ドラマ。主演はガッキーこと新垣結衣さんと岡田将生さんです。

野木・ガッキー2度目のタッグ。

このドラマ、私大好きでございまして。主人公が一日ごとに記憶が消えてしまう探偵という設定なのですが、この設定をフルに生かして時に笑える、時には泣いてしまうような感動を生み出す脚本はさすがの一言です。

でもこのドラマの最優秀賞はガッキーです。

引用:ドラマ「掟上今日子の備忘録」公式サイト

原作漫画のヒロインの白髪のビジュアルそのままで可愛いってもう…


重版出来!(2016/TBS)

引用:ドラマ「重版出来」公式サイト

野木亜紀子作品には、ファンが「過小評価されている!」と憤る隠れた名作が多くあります。

8作目の「重版出来!」はまさにその内の一つでしょう。

黒木華さんを主役に迎え出版業界をテーマにした本作。

各登場人物が持っているエピソードを丁寧に描き、それに触れることで成長する主人公の姿は視聴者視の心を掴んだのではないでしょうか。

聴率こそ振るわなかったものの視聴者の満足度が高かった作品。最終話放送時にTwitterのトレンドを関連ワードが席巻したことが何よりの証拠でしょう。

Amazon Prime Videoで配信中です。


逃げるは恥だが役に立つ(2016/TBS)

引用:ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」公式サイト

9作目。「逃げ恥」の愛称で親しまれた本作。これを知らない人はいないのではないでしょうか。人気漫画が新垣結衣&星野源で実写化されました。

最終回の視聴率20.8%を記録し、2021年新春にスペシャル回の放送も決定するなど4年経った現在でも根強い人気のある「逃げ恥」。

これをニヤニヤせずに見ることなどできるだろうか。いや、できない(倒置法)

私はこの作品で初めて野木亜紀子という脚本家を認知しました。


空飛ぶ広報室から始まる、“TBS・原作の実写化作品の脚本”が印象的なこの期間をフェイズ2と名付けます。


フェイズ3

アンナチュラル(2018/TBS)

引用:ドラマ「アンナチュラル」公式サイト

10作目でついに単独のオリジナル脚本を執筆し、大傑作を生み出します。個人的には野木亜紀子作品における最高傑作です。

生と死をテーマに1話完結型で物語が展開される本作。法医学者である主人公三澄ミコト(演:石原さとみ)が職場の仲間と主に様々な不自然死を解明していきます。

アンナチュラルの魅力を語りだしたらまるまる1本記事がかけるほどの分量になってしまうので割愛しますが、単独&オリジナル脚本という環境下でついに彼女の作家性が爆発した作品

もちろんそのようは環境で脚本を書けるようになるまでの地道な努力があったことは想像に難くないです。

Amazon Prime Videoでも視聴可。必見です

今作のED曲である米津玄師の「Lemon」は2018年の顔とも言えるヒットソングになりました。毎話この曲が流れるタイミングが神がかってました。


獣になれない私たち(2018/日本テレビ)

引用:ドラマ「獣になれない私たち」公式サイト

11作目。ガッキー&野木亜紀子の何度目のタッグか、という本作(4回目でした)。

視聴率・満足度ともに振るわず、あまり話題になることもなく終わってしまった印象。

アンナチュラルが大傑作過ぎたからかもしれません。正直脚本的にも随所に野木亜紀子カラーが垣間見える一方、視聴者を10話まで引き付けるほどの力がなかったように思えます。

こちらはHuluで配信されています。


フェイクニュース(2018/NHK)

12作目。トランプ大統領の登場と共に注目を集めることになった「フェイクニュース」の問題。

このドラマについては本人がTwitterで明かしている裏話が大変興味深かったです。

“フェイクニュース”について語られるとき、テレビや新聞などのオールドメディアはインターネットにはびこる”フェイクニュース”を伝えるし、SNSやネットメディアではオールドメディアによる恣意的な”フェイクニュース”を問題視しますよね。

後で紹介するMIU404にも共通して、野木亜紀子さんはメディアや情報というものに深い関心があることが読み取れます。


コタキ兄弟と四苦八苦(2020/テレ東)

引用:ドラマ「コタキ兄弟と四苦八苦」公式サイト

13作目。主演は古舘寛治と滝藤賢一。

実は本作が野木さんにとって初めての深夜帯のオリジナル連続ドラマなんです。ちょっと意外ですね。

深夜ドラマの雰囲気もありつつも、一方で主演の二人の豪華さ・演技の上手さに2人の掛け合いの面白さも相まって、ドラマ通の中では非常に人気の高い作品です。


MIU404(2020/TBS)

引用:ドラマ「MIU404」公式サイト

14作目。アンナチュラルのスタッフが再結集してつくられた最新作がMIU404です。2020年半沢直樹に並び最も話題に上がった一作ではないでしょうか。

刑事ドラマである本作は、主演の星野源&綾野剛の名コンビに加え、最大の敵に菅田将暉をキャスティング。

EDを担当するのは「アンナチュラル」に引き続き米津玄師。もうこの時点でTBSの本気度が伝わってきます。

作中の物語におけるハッシュタグ#MIU404の拡散と、現実におけるTwitterの#MIU404の盛り上がりを連動させる意欲的な試みも見られた一作でした。

視聴者の満足度でも1話を除いて軒並み99点以上という高評価を獲得しました。

アンナチュラルと同じ世界観を共有しているという仕掛けも視聴者を喜ばせました。


アンナチュラル以降から現在までの、オリジナル脚本で作家性を爆発させているこの段階をフェイズ3と命名します。


野木亜紀子脚本の特徴

僕の考える野木亜紀子脚本の最大の魅力は

あらゆるものを記号的に“描かない”

ということです。

野木脚本には、一日中恋愛のことを考えている男女も、バカみたいにネットリンチばかりするような人たちも出てきません

映像作品において、キャラクターの個性を伝えやすいように人物が記号化されることはしばしば見受けられますが。野木作品のなかの人物は、全員それぞれの人生を生きてるんです。

そういったディテールが視聴者のハートを掴むんだと思います。

最後に

今回は脚本家野木亜紀子さんの過去作をギュッとまとめてみました。僕のつたない文章で、野木亜紀子作品の魅力が少しでも伝われば幸いです。