皆さんマッチングアプリのTinder、使っていますか?
実は僕も、ま、社会勉強のために?使っているんですけど。
お相手の画像(プロフィール)を見て右(Like)か左(Nope)にスワイプするだけで念願の恋人がゲットできるぜぇ〜
という最高にナウでヤングでトレンディなアプリです(雑)
しかし現実はそんな甘い訳もなく…
ということでこの記事では「Tinderの知られざる真実」と題しまして、Tinderにゾッコンなあなたに警鐘を鳴らしたいと思います。
Tinderとビッグデータ
今回の記事を書くにあたって参考にしているのはNetflixで公開中の「ビッグデータ 世界のつながりを科学する」の第一話です。
この番組について取り上げている記事もあるのでぜひご覧ください。
このエピソードの中で登場するのがフランス人ジャーナリストのJudith Duportailさん。

彼女は当時の彼氏との破局をきっかけにTinderを使い始めたという、ごく一般的な女性でした。
生活の一部としてごく自然にTinderを使う毎日でしたが、1つのニュースが彼女の目に留まります。
それはユーザーに点数をつけるてカテゴライズするシステムの存在についてでした。
Tinderとスコア

その記事によると、Tinderにおけるスコアとは
- 魅力を評価し同等の人とマッチングさせる
- ランクの高い人にLikeされれば自分の点数も上がる
- ランクの低い人にNope(拒否)されると点数が下がる
といったものでした。
この記事を読んだ彼女は怒りを覚えます。
そもそもTinderが設定している魅力の定義とは?
おそらくTinderにとってはその人の声や笑いのセンス、来てる服のセンスなどは魅力として映らないのでしょう。
つまり

そこに個性はあるんか?
って話です()
考えても根拠となる魅力の定義がわからなかった彼女は、自分のスコアを知りたくてTinderに直接電話します。
Tinderからの答えはいつも”企業秘密です“
自分のことなのに…
その後彼女は6ヶ月にわたりしつこく問い合わせます。
結局スコアそのものは聞けずじまいでしたが、Tinderが根負けした形で彼女に関する個人データを送ってきました。
驚くべきはその量。
なんと800ページものファイルだったのです。
実際の写真がこちら

Tinderとデータ分析

それらの内容はすべて彼女についての情報で溢れていました。
- 年齢
- 学歴
- Tinderのスワイプ歴・会話歴
- FacebookやInstagramのデータ
これら膨大な情報が800ページにわたって詳細に記録されていました。
彼女が800ページに及ぶ”自分自身”を見返して恥ずかしかったのは、性的なことが記録されていただけではなく、彼女がいつ寂しいと感じるか知られていたことだったそう。
最もよくアプリを使う時間 = 最も愛を求める時間帯 がTinderには筒抜けだったのです。
個人データの中には、新年会帰りに寂しくなった彼女が16人もの男性に同じ文面で語りかけた記録がまざまざと残っていました。

Tinderのトーク履歴を見返すとか地獄か…
これらは全てビジネスのために行われているのでしょう。企業側は1人でも多くの人に1秒でも長くアプリを使ってもらい、その人にあった広告を表示したい。
そのためには1人800ページ×数億人ものビッグデータが必要になるのです。
Tinderと権利

ここまで読んだ方の中には、さもTinderがあくどい手法でデータを集めているような印象を抱いた人もいるかもしれないが、実はすべてのユーザーがこれらのデータ収集に同意しています。
つまりこの→ながーい利用規約に同意することで、私たちは自らのプライバシーを放棄する代わりにサービスを享受することに同意しているのです。
これが公平な取引かを判断するのは皆さん1人1人に委ねられます。
しかし、それでも多くの人はTinderや、その他のSNSを使い続けるでしょう。
それは「有名企業だから悪用されることはない」という安心感と、なにより「サービスそのもののに魅力がある」からではないでしょうか。
まとめ
彼女はこの経験を通して「L’Amour sous algorithme」(直訳:アルゴリズムの下での愛)という本を出版しています。
なんともフランス人らしいエッジの効いたタイトルですね笑
こんな体験を直接経験した彼女でさえ、今も時々Tinderを開いてしまうそう。
私たちも、あくまで全て筒抜けなんだよってことを心に留めて節度を持って利用していきたいですね。
インストール…する?